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ウォーレンバフェットの生い立ち

 投資家として成功し、億万長者として名を馳せたウォーレン・バフェット氏。彼はどのようにして大投資家になったのでしょうか。生い立ちについてまとめてみました。

ビジネスに熱心だった幼年時代

ウォーレン・バフェットは1930年8月30日にアメリカのネブラスカ州オマハで生まれました。小さいころからビジネスに関心を持ち、競馬の予想表を作成して販売したり、ゴルフボールの回収・転売や、新聞配達の仕事などをしていました。15歳のときには会社を作り、友人と一緒に中古のピンボールゲーム台を床屋に置き、使用料を回収するというビジネスを行って成功するなど、幼いころからビジネスに熱い関心を寄せていました。

株式投資家としてのデビュー

バフェットが株式投資を始めたのは11歳のときで、その後、彼が本格的に投資家としてのキャリアをスタートさせたのは、1954年にバフェットの師匠である、ベンジャミン・グレアムという投資家の投資会社で働き始めたところからでした。ちなみに、バフェットの投資理論は、このグレアムの考えが基本にあると言われています。

その後、2年の下積みを経て、バフェットは1956年に独立し、投資ファンドを立ち上げました。その後、1965年には織物製造会社であった「バークシャー・ハサウェイ」社の経営権を取得し、投資会社として大きく成長させました。

バフェットの師匠、ベンジャミン・グレアムとドッドの著書「証券分析」
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バフェットの投資成果は?

バフェットの投資成果は、「バークシャー・ハサウェイ」社の純資産価値(会社の保有資産をすべて売却し、負債を返済した時の会社を解散した時の価値)が、1964年から2015年までの50年間で約8,000倍(798,981%)となっています。
市場での取引価格で見た場合では、同期間で約1万6,000倍。同じ期間のS&P500(米国の代表的な株価指数)は144倍であったことと比較してもその差は歴然です。同社の株に投資していた場合、毎年約20%のペースで資産が増え続けた計算になります。
(数値はバークシャー・ハサウェイ社の2015年アニュアル・レポートより)

こうした驚異的な成績をあげてきたバフェットは、「オマハの賢人」と呼ばれ、世界的にも偉大な投資家の一人として尊敬を集めています。バークシャー・ハサウェイ社が開催する株主総会には、彼の話に耳を傾けようと世界中から毎年多くの投資家がオマハへ集まります。

2009年に出されたバフェットの伝記「スノーボール」
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バフェット率いるバークシャー・ハサウェイ社の株主総会
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ウォーレン・バフェットの投資手法

 ウォーレン・バフェットは、大手飲料メーカーのコカ・コーラ、クレジットカードのアメックス、一大エンターテイメント会社のウォルト・ディズニーといった、誰もが知っている企業への投資で成功しています。
では、どういった投資手法に基づいて投資を行っているのか、ウォーレン・バフェットの投資手法を見ていきましょう。

バフェットの投資手法を一言で表すと・・・

バフェットの投資手法を一言で表すと、「優良企業株への長期(場合によっては永久)保有と集中投資」です。

「価値はいずれ価格に反映される」という考え方に従って、そのビジネスを展開する企業の「価値」に比べ、その企業の「価格=株価」が安ければ投資し、魅力的である限り保有し続ける、というスタンスがバフェットの投資の基本姿勢と言われています。
そして、その根底にあるのは、「株を保有するということは、その企業のオーナーになることである」という原則です。

したがって、株式市場の動向をうかがい、今は買い方が優勢か、売り方が優勢かといった動向には目もくれず、企業が良質なビジネスを行っているかの分析に多大な労力が費やされます。

バフェットが銘柄を選ぶ基準

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 バフェットは投資対象を選ぶ際、現在の株価と価値の大小を比較するという視点だけでなく、企業の成長性も考慮に入れて銘柄を選んでいます。
 特に、バフェットが重視するのは、ROE(株主資本利益率)の高さとその持続性です。ROEとは、会社に帰属するお金(自己資本)を使って、どれだけ効率よく利益をあげているかを示す指標です。
つまり、少ない自己資本でより高い利益をあげ、得た利益を再投資していけばいくほど、企業価値はどんどんと増えていき、株価もそれを反映して上昇していくことになります。
なお、ROEは借入依存度が高い企業も数値が高くなる傾向にあるため、財務の健全性が保たれているという条件の下で確認する必要があります。

高い収益性を長期間にわたって維持し続けるには、その企業のビジネスの持つ性質にも着目しなければなりません。バフェットは、高い利益を生み出すことのできる企業のポイントとして、頻繁な設備投資や高い研究開発費を必要としないこと、価格競争に巻き込まれにくく、値上げしても売上が落ちにくい、価格決定力があることなどを挙げています。こうした条件に合致しているのが、コカ・コーラやアメックス、ディスニーなどの消費者から圧倒的な支持を得て、市場でも独占に近いシェアを誇っている「消費者独占型企業」です。

バフェットの投資手法にまつわるエピソード

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 こうしたバフェットの投資手法には興味深いエピソードがあります。1999年末に起こったITバブルでの対応です。当時は、インターネット関連などのハイテク株がブームとなり、株価が大きく上昇しましたが、バフェットはこれらの銘柄について、「事業内容が理解できないから」といって投資を控えました。バフェットの投資成果は相対的に振るわなかったものの、ハイテク株はその後暴落し、バフェットは結局無傷でした。

企業のオーナーになる以上、自分が理解できないものには投資しない、という投資スタンスを忠実に守り続けていることがこのエピソードからうかがい知れます。

ウォーレン・バフェットの名言ベスト7選

ウォーレン・バフェットは数々の名言を残しています。そのジャンルは投資に限らず、仕事論や人生観など、幅広くに及びますが、その中でも投資に関する名言を7つに厳選してご紹介します。

〔名言その1〕

ウォーレンバフェットウォーレンバフェット

「株式投資の極意とは、いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、いい会社である限りそれを持ち続けること。これに尽きます。」


★コメント★
「言うは易く行うは難し」ですが、バフェットの投資手法の根幹にあるものです。

〔名言その2〕

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「常に株券ではなく、ビジネスを買うという投資姿勢が必要です。」


★コメント★
こちらもバフェットの投資手法の根幹にある、ビジネスに着目する重要さを説いた名言です。

〔名言その3〕

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「私は愚か者にでも経営できる企業の株を買うようにしています。なぜなら、遅かれ早かれそういう人間が経営するのですから。」


★コメント★
長期投資において経営者が交代する可能性が十分ある中、誰がやっても上手く運営できるようなビジネスを選ぶことの重要性を説いています。

〔名言その4〕

ウォーレンバフェットウォーレンバフェット

「証券取引所が今後10年間閉鎖されたとしても、喜んで保有し続けることができる株だけ


を買いなさい。」
★コメント★
今日明日、今月来月の株価に一喜一憂せず、投資先の企業のビジネスによってもたらされる利益に注目すべし、というバフェットの投資手法の基本にある考え方から生まれた名言です。

〔名言その5〕

ウォーレンバフェットウォーレンバフェット

「時代遅れになる原則はそもそも原則ではありません。」


★コメント★
時代によって通用したりしなかったりするものは原則ではないという、長年にわたって投資を続けてきたバフェットが言うからこそ重みのある言葉です。

〔名言その6〕

ウォーレンバフェットウォーレンバフェット

「分散投資とは、無知から身を守るための手段です。投資において自分が何をしているか分かっている人にとっては、分散投資は理にかなった方法ではありません。」


★コメント★
自分が理解できるものにしか投資しない、というバフェットの姿勢から発せられた言葉です。

〔名言その7〕

ウォーレンバフェットウォーレンバフェット

「お金持ちになるためのルール
<ルール1>絶対にお金を損しないこと。
<ルール2>絶対にルール1を忘れないこと。」


(コメント)
これも名言としてよく知られている言葉です。とにかくお金を失ってはいけないというバフェットの確固たる姿勢がうかがえます。

ウォーレン・バフェットについての個人的見解

 こうしたバフェットの生い立ちや投資手法から、我々日本人が最初に考えそうなことは、「日本株にもバフェットが喜んで投資したがるような銘柄があるのだろうか?」ということでしょう。
結論としては、現在のところ、日本でバフェットの選定基準に合致する銘柄は「全く無いあ訳ではないが、アメリカほど見つけにくい」と考えられるでしょう。理由としては主に2つあります。

理由① 日本のROEが低いこと

日本ではあまりROEを重視した経営が行われていなかったと言われており、実際に国際比較においても、日本のROEは相対的に低いと指摘されてきました。

理由② 日本の人口減少

バフェットが好んで保有するような「消費者独占型企業」は、独占的な市場を持ち、なおかつその市場が拡大(=売上が増加)していくことによって利益をさらに成長させていきます。しかし、日本では少子高齢化と人口減少が進んでいます。一般論としてみた場合、国内市場の拡大は望めないことから、日本において売上・利益を長期にわたって成長させていく企業を探し出すのはなかなか難しいと言えるでしょう。

以上から、バフェットの投資基準に適った銘柄を日本の上場企業から見つけ出すのは、現在のところはアメリカと比べてなかなか大変かもしれないと考えられます。

しかし、チャンスが全くないわけではありません。

理由①については、最近になって、ようやくROEを高める経営が叫ばれ始めたことから、この風潮にも変化が見られていますし、理由②については海外に進出し、大きく成長を続けている企業も日本には少なからずあります。
また、現在は昔に比べて外国株式への投資がかなり容易になりました。バフェット流の投資を実践したい人には、日本にこだわることなく、アメリカで探すことだって難しいことではないでしょう。
先に見てきたバフェットの名言にあったように、ビジネスの分析をしっかり行えば、バフェットが買いたくなるような銘柄にいつか巡り合えるかもしれませんね。

ケチャップで有名なハインツ。2013年にバフェットのバークシャー・ハサウェイと投資ファンド3Gキャピタルとの共同出資で買収された。

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